明日葉の青汁効果をケールと比較!カルコン効能はウソ!?

ケールの若返り効果にすっかり夢中になった我が家。

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料理はもちろん、青汁やグリーンスムージーにしてケールを利用している中、明日葉という植物に興味を持ちました。

明日葉って、青汁によく使われてますものね。

そもそも明日葉とは

明日葉の概要

日本固有のセリ科の植物である明日葉。

セリ科とは

せり科の植物(野菜)には明日葉のほかに、人参、セロリ、パセリ、みつば、フェンネル、チャービルなど、香りにクセがあるものが多い。

明日葉は、東京都が国内生産高No.1であることはあまり知られていません。

東京都に属する伊豆諸島が日本一の明日葉生産地で、伊豆諸島ではスーパーや農協などでよく販売されているようです。

明日葉は冬も暖かくて雨の多い気候を好む植物。そのため現在、インドネシアでも栽培されていて、青汁でもよく使われています。

明日葉の特徴

明日葉には、セリ科特有のほろ苦い味と独特のクセが特徴の植物です。

伊豆諸島では天ぷらや鍋物、炒め物など、独特の風味を活かした調理法で食されています。なかでも明日葉の天ぷらは絶品。また、明日葉を軽くゆでたあと、細かくきざみ、おむすびとして混ぜ込んでも美味しくいただけるそうです。

明日葉には伊豆大島系と八丈島系の系統がり、茎の色のちがいで伊豆大島産の明日葉を「赤茎」、八丈島産の明日葉を「青茎」と呼んでいます。

明日葉の栄養成分とは

公的機関の情報

文部科学省が管理している栄養成分データを確認すると、

公的機関による明日葉の栄養成分

※明日葉(生葉)100gあたり
βカロテン:5,300μg、ビタミンB1:0.1㎎、ビタミンB2:0.24㎎、ビタミンB6:0.16㎎、ビタミンC:41㎎、ビタミンE:2.6㎎、ビタミンK:500μg、葉酸:100μg、ナイアシン:1.4㎎、パントテン酸:0.92㎎、ビオチン:0μg、カリウム:540㎎、カルシウム:65㎎、マグネシウム:26㎎、鉄:1.0㎎、亜鉛:0.6㎎、銅:0.16㎎

こうした情報を確認できました。

やはり青汁で利用されているだけあって、栄養価に富んでいますね。そこで、せっかくなのでケールの栄養価と比べてみました。

ケールと明日葉の栄養比較

まずは、ケールと明日葉の抗酸化ビタミンの量を比べたところ、

栄養成分 ケール 明日葉
βカロテン 2,900μg 5,300μg
ビタミンC 81㎎ 41㎎
ビタミンE 2.4㎎ 2.6㎎

両者ともに良さがあって、一概に「こっち!」とは言えないですね。どちらも抗酸化力のある素晴らしい野菜ですね。

次に、骨を強くするミネラルをみていくと、

栄養成分 ケール 明日葉
カルシウム 220㎎ 65㎎
マグネシウム 44㎎ 26㎎

骨粗しょう症対策なら「ケール」に軍配があがるようです。

とくにケールのカルシウム量は牛乳よりも豊富なのは驚きですね。カルシウムは日本人がもっとも不足している栄養素なので、これを野菜でおぎなえるのは助かります。

また、葉酸や鉄などの妊婦さんや貧血の方にうれしい栄養素も確認してみると、

栄養成分 ケール 明日葉
葉酸 120㎍ 100μg
0.8㎎ 1.0㎎

どちらも豊富に含まれるので、

  • 妊婦さん
  • 貧血の方

ケールと明日葉は、どちらの方にもおすすめできる野菜です。

明日葉の強み

逆に、ケールと比べたときの明日葉が強い成分を探してみると、

  • 亜鉛
  • ビタミンK
  • パントテン酸

あたりがケールとくらべて豊富な栄養素でした。

ただし、「亜鉛・銅・パントテン酸」については肉や魚が得意な栄養成分のため、野菜のなかでは栄養豊富でも、食材全体からみればそれほどの量ではありません。

また、ビタミンKは全世代で必要量を満たしている栄養素のため心配はなさそうです。

むしろビタミンKは血液凝固能を高めるため、ワーファリンなどの血液凝固を阻止する薬を飲んでいる方は、明日葉は避けたほうが無難です。

明日葉青汁「カルコン」について

「カルコン」とは

明日葉青汁は栄養成分以外でも、「カルコン」という成分の効果効能について宣伝されることが多いようですね。

たとえば、カルコンによる効果効能がこちら。

  • むくみの解消
    カルコンには、体内の老廃物を排出する力があります。また、末梢血管を広げて血液の流れをよくするため、体内の水分代謝が良くなり、むくみが解消されます!

  • セルライトの解消
    カルコンには、脂肪細胞に直接作用して脂肪の燃焼を助けることも、最近の研究で分かってきたため、セルライトを落とすためにも有効な成分です!

明日葉青汁の効果効能は、カルコンによる「むくみ・セルライトの解消」を中心に話が広がっているようです。

「カルコン」効果は期待できない

むくみ・セルライトに関する情報ばかり目立つ、明日葉のカルコン。

しかし、論文を調べてみましたが、人が飲むだけで「むくみ」「セルライト」を解消する成果は見つからず、情報がひとり歩きしているようです。

また不思議なのが、

  • むくみやセルライト解消に必要なカルコン量
  • 青汁1杯に含まれるカルコン量

についての情報が、どの明日葉青汁も公開していないことです。

以前、「血糖値を抑える医薬品成分を含む」といわれている桑の葉製品(お茶&青汁)について調べて知ったのですが、

これで効くといえるの?

というのが率直な感想でした。

明日葉「カルコン」の場合、そもそも青汁自体に含まれるカルコン量すら分からないのは、効果以前の問題ではないでしょうか。

明日葉青汁の効果【まとめ】

明日葉は効果的な青汁素材

これまで明日葉以外にも、いろんな青汁素材の効果について調べてきました。

大麦若葉青汁の効果とは?ケールの若返り効果と比べてみた

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そのなかで明日葉は、客観的な栄養情報もしっかりしているため、ケールとおなじように栄養効果を期待して飲める青汁だと思いました。

むしろ、明日葉とケール以外の青汁素材は「青汁=健康」というイメージだけで販売されているものが多く、正直どれも飲みたいと思えません。

青汁を飲むなら、「明日葉」か「ケール」。

このどちらかで十分です。

個人的には、骨も強くすることができるケールを愛用しています。子どもの成長にも役立ちますし、老後の骨折による介護リスクも減らしたいので。

おすすめの飲み方

また、個人的に明日葉よりもケールが好きな理由はもうひとつあります。

それが「生搾り青汁」です。

粉末青汁の手軽さは便利なのですが、青汁効果を期待するなら「生」にはかないません。野菜としての入手しやすさを考えても「ケール」を愛用しています。

生野菜であれば、

  • ミキサーで生青汁に
  • 細切りにしてサラダに

といったように、いろんな使い方でき、しかも栄養効果が抜群なのでおすすめです。