気づけば豆腐が、わが家の冷蔵庫のスタメンになっていた。

豆腐といえば、冷奴か麻婆豆腐、湯豆腐か。

自宅でつくる豆腐料理なんて、せいぜい3種類くらいしかなかった。あっ、そういえば妻がたまに白和えを作ってくれるな。夏は時々ゴーヤチャンプルもつくるな。それくらい豆腐は、子どもの頃から知っているけど影のうすい食材だった。

べつに豆腐の味が苦手なわけじゃない。

ただ、炒め物にしろ鍋物にしろ。脚光を浴びるのは豚肉や鶏肉、牛肉などの動物肉で、あくまで豆腐は脇役だった。しかし、平日菜食を意識するようになってから、気がつくと豆腐はわが家の常連になっていた。

サッカー日本代表に久保建英が出場していないと、心に穴が空いたような感覚で試合のなりゆきを見てしまうが、冷蔵庫に豆腐がないときも物足りなさを感じてソワソワするほど、いまや欠かせない食材だ。

冷奴?いやいや、レンチンで温奴にしてコチュジャンタレをかけた方が、一丁なんてペロリといける。そして水切りすれば、ブルサンチーズだって再現できるのだ。

あの影の薄かった豆腐は、いまや世界に羽ばたく食材だ。

今日もTwitterで「tofu recipe」を検索していると、中国にお住まいの夫婦が、青ネギと玉ネギがあればつくれる豆腐レシピをYouTubeで公開していたので、今日の晩ごはんに作らせてもらった。

そのレシピは、作り方もいたって簡単だった。

木綿豆腐を湯がいて取り置き、玉ネギ、青ネギと炒めたところに先ほどの豆腐を入れて、醤油(薄口と濃口)とオイスターソース、水を加えて煮立て、水溶き片栗粉でトロミをつければ完成する。

シンプルなのに、これがまた旨いのなんの。

もっと油を使って、少しだけ味の素をいれた日には、ごはんが何杯もいける一品になるだろう。今日のような暑くて疲れて、やる気を出すのに大変なときに重宝するレシピだった。

あぁ、また食べたい。

頭の中では「ニンニクや生姜、唐辛子とかをじっくり炒めて作ったらどうなるんだろう」と、中毒になるためのアイデアが走りまわる。

つまるところ豆腐は、わが家のスタメンになったのだ。