「広告代理店のみなさまへ」

漬けるまえの「らっきょうの酢漬け」も、クサがられるけど美味。

まだ、ジリジリと太陽がのぼる朝だった。

水アカでよごれたパジェロを洗いながら、おでこの汗をぬぐう。バンパーやサイドミラーには、黒く押しつぶされた小虫がこびりついていた。

フロントグリルには、カラカラに乾燥した蜂がはさまっているが、今回も見なかったことにして。虫の残骸をコンパウンドでみがき落としていった。

真珠色にカラーリングされた肌を、ふたたび手にした愛車は、あつくるしい太陽をやわらかく反射してくれた。

しかし!

今朝のどしゃ降りはヒドすぎる。

ゴウゴウと吹きすさぶ風は、菜園のトウモロコシをなぎ倒したばかりか、あの朝までも吹き飛ばしやがった。

「あつくるしい!」なんていったことが悔やまれる、横なぐりの雨、雨。

すりガラス越しに、ずぶ濡れになっている愛車のパジェロを見ながら、気晴らしに「らっきょう」を酢漬けにした。

ひと粒「カリッ!」つまみ食い。

まだ太陽がのぼっていた日に、ちょっぴりのびた茎と、モジャモジャのびた根を。土汚れを落としながら小刀でカットした、らっきょうの酢漬け。

今回は3.5kgほど用意した。

塩水に三日間つけて。水で洗って、サラリと湯をかけ「パリッ!」とさせてから水気をきった、らっきょうの酢漬け。

待ちきれず、つまみ食いするたびに。

「クサいんですけど。」
「息をしないでください。」
「マスクしてください。」
「話さないでください。」
「近寄らないでください。」

妻と娘にイヤがられて、息子をまきこんでツマミ食いした、らっきょうの酢漬け。すでに15個はなくなった。

唐辛子をいれて一ヶ月ほど。

そんなに待ちきれるわけがないよ。

大好きな、らっきょうの酢漬け。