長命草の青汁効果すごい!と思ったけど、よくよく調べると・・・

ケールの若返り効果にすっかり夢中になった我が家。

ケールとは?味・栄養・レシピ(青汁、サラダ、チップス)のご紹介!

料理はもちろん、青汁やグリーンスムージーにしてケールを利用している中、長命草という植物に興味を持ちました。

長命草って、化粧品会社の青汁に使われてて気になってるんですよね。

そもそも長命草とは

長命草の概要

沖縄では「サクナ」と呼ばれ、野菜売り場などで売られている植物です。

学名は「ボタンボウフウ」。

「長命草」という名称は与那国町商工会が持っている商標です。そのため徳之島産(奄美諸島)は「まぁざく」として、喜界島産(トカラ列島)は「潤命草」などのように、おなじボタンボウフウでも異なる名前で流通されています。

セリ科とは

セリ科の植物(野菜)には長命草のほかに、人参、セロリ、パセリ、みつば、フェンネル、チャービルなど、香りにクセがあるものが多い。

青汁素材として有名な「明日葉」もおなじセリ科の植物です。

長命草の特徴

セリ科特有のクセがあります。

沖縄では独特のクセを活かして、シソ(大葉)のように刺身のつまとして添えたり、そのまま天ぷらにしても絶品。独特の苦みと香りは、昔から肉や魚の臭み消しとして利用されてきたそうです。

また、驚くことに最大年4回も収穫できるそうです!

以前、海岸でボタンボウフウが普通に自生していたのを見たので、生命力あふれる植物なんでしょうね。

長命草の栄養成分とは

検索結果の情報

長命草の生葉を分析した結果を見つけました。

その結果によると、

長命草の栄養成分値(100gあたり)

エネルギー:68kcal、カリウム:797㎎、カルシウム:380㎎、マグネシウム:12.8㎎、レチノール当量:339μg、ビタミンC:110㎎、亜鉛:0.84㎎、マンガン:2.04㎎、鉄:1.03㎎

という結果だったようなので、ケールと比べてみました。

ケールと長命草の栄養比較

ケールと長命草を下記データで比べてみました。

  • ケール:日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用
  • 長命草:出所不明(鹿児島の食事処による分析データの可能性あり)

その比較結果が、こちらです。

栄養成分
(100gあたり)
ケール 長命草
カロリー 28kcal 68kcal
カリウム 420㎎ 797㎎
カルシウム 220㎎ 380㎎
マグネシウム 44mg 12.8mg
レチノール当量 240μg 339μg
ビタミンC 81㎎ 110mg
亜鉛 0.3mg 0.84mg
マンガン 0.55㎎ 2.04㎎
0.8㎎ 1.03㎎

野菜の分析結果は、収穫した季節や分析方法によっても大きく変わります。

また、長命草の分析値は公的なデータではなく、営利企業(店舗?)の公開情報。そのため長命草が有利になるよう工夫した可能性もあります。

しかし、この長命草(生葉)の分析結果はすごい!

もう本当に感心したのですが、ふとカロリーが気になってしまって。

長命草のカロリーは68kcalですよね。

日本食品標準成分表2015年版(七訂)によると、

  • ケールのカロリー:28kcal
  • ブロッコリーのカロリー:33kcal
  • ニンジンのカロリー:39kcal

となっていて、長命草はブロッコリーやニンジンのカロリーの2倍。長命草って葉菜なのに根菜のニンジンよりもカロリーが多いって・・・

ためしに「ザ・炭水化物」なジャガイモのカロリーも調べてみると、

  • ジャガイモのカロリー:76kcal

えっ・・・

葉っぱの長命草、ジャガイモとカロリーが同等・・・?

長命草のデータは本当に生葉100gあたりの分析結果なのでしょうか。

やっぱり、栄養成分っておなじ条件下で分析しないと信用できないですね。文部科学省、日本食品標準成分表2015年版(七訂)に長命草を載せてくれないかな。

長命草青汁の効果効能

長命草青汁のポリフェノール

長命草の青汁効果で目立つのがポリフェノール。

  • クロロゲン酸やルチンなどポリフェノールが豊富。
  • 血液サラサラ効果で動脈硬化を予防できる!
  • 脂肪燃焼を促進するためダイエットに効果的!

長命草青汁の効果効能はポリフェノールから広がっているようです。

あらゆる植物がもつポリフェノール

ポリフェノールはなにも長命草にしかない特徴ではありません。

たとえば、

  • クロロゲン酸は、コーヒーにも含まれます。
  • ルチンは、蕎麦(そば)にも含まれます。

また、

  • 長命草には抗酸化作用があるから美容に役立つ

という話もよく見ましたが、その根拠がポリフェノールなら納得です。

そもそもポリフェノールは植物が紫外線による酸化ダメージから守るためにつくりだした成分のため、どんな植物も実験すれば抗酸化活性を確認できます。

青汁効果を期待するなら

長命草にも含まれているポリフェノール。

しかし、残念ながらポリフェノールは水溶性のため、粉末青汁にする過程で流出されている可能性があります。

長命草にかぎらず、青汁効果を期待するなら、やはり生搾りが一番です。

長命草もケールのように、「生葉」や「冷凍」で購入できる日が来るのを楽しみに待ちましょう。