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ガンを治す食事制限「ゲルソン療法」効果を信じると危険!?

この日記を書いた人

Hiro Takayama
1980年生。東京農工大卒→上場企業→ベンチャー企業→家族経営ブログ通販。家族生活は田舎の方が便利だと分かり鹿児島に移住。豊かな自然とネットがあれば子育て以上に楽しいものはない。

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青汁ならぬ赤汁というものを知りました。

どうやらニンジンジュースのことらしく、ゲルソン療法でガンなどに効果があるそうです。本当にそんな効果を期待してよいのか、ニンジンジュースやゲルソン療法について調べてみました。

ゲルソン療法とは

人参ジュースについて調べていると、たびたび「ゲルソン療法」という言葉を目にします。

ゲルソンというのは人の名前で、1881年生まれのドイツ・ユダヤ系の医師「マックス・ゲルソン博士」を由来としているそうです。自身を苦しめてきた偏頭痛の原因は食事にあるのではないか。そう考え、試行錯誤する中でたどり着いた食事療法を「ゲルソン療法」と名付け、今日に至るそうです。

ゲルソン療法は自身の偏頭痛からはじまり、結核・高血圧・喘息・アレルギー・腎臓病・関節炎・動脈硬化といった症状を持つ患者さんたちを、苦しみから開放していったそうです。その効果はガン患者にも及び、今では「ゲルソン療法=ガン治療法」という人もいるそうです。

日本においては、ゲルソン療法をより実践しやすいようにアレンジして自身の末期ガンを克服した「星野式ゲルソン療法」という食事療法もあるようです。

ゲルソン療法のポイントとは?

ゲルソン医師によって確立された食事制限療法も、時代とともに下記の食事制限に改良されているようです。

  • 塩分をできるだけ抑えた食事
  • 動物性タンパク質と油脂を摂取しない
  • アルコール摂取や喫煙を禁ずる
  • 大量の野菜・果物ミックスジュース(生搾り)を飲む
  • 全粒穀物や野菜果物、豆類や海藻を中心とした食生活

いわゆる規則正しい生活習慣を目指すとこうなるよね、という感じに。ただ気になったのが「動物性タンパク質と油脂を摂取しない」ということ。動物性タンパク質を禁止ということは豆類などの植物性タンパク質なら良いということだろうけど、正直どうなのでしょうか。

そもそも動物性だろうが植物性だろうが、タンパク質には変わりないように思います。牛や豚などを食べ過ぎると脂肪分の摂取につながるから控えめに、なら分かるのですが、ゲルソン療法のいう動物性タンパク質NGとは、牛・豚・鶏はもちろん、卵や魚貝類も食べちゃダメだということらしいです。しかも油脂もダメだといことは、青魚などに含まれるオメガ3脂肪酸も補えません(エゴマ・亜麻仁・オリーブのオイルは特別にOKなんだそう)。

どうも、こうした野菜(植物)万能主義な考え方は「人間は草食性の動物」という考え方が基本にあるようです。

しかし、人間は決して草食性ではありません。植物性の栄養は消化効率が悪いので、草食動物は消化管を発達させないと生きていけません(牛や羊のように胃が4つあったり馬やウサギのように盲腸が巨大化するのはそのため)。逆に動物性の栄養は消化効率が高いので、消化管は小型化します。そう考えると人間の身体は明らかに、植物性と動物性の栄養が両方必要な雑食性です。チンパンジーですら他の種を襲って、肉を食べます。

ゲルソン療法は危険では?

ゲルソン療法の大きなポイントは、塩分・肉食完全NGの食事に加えて、野菜・果物を搾ったジュースを毎日2~3リットル飲まなければならないことです。肉や魚介類など消化効率の高い動物性栄養素を否定するから、健康維持のために異常な量のジュースを飲む必要があるのではないでしょうか。

現代においてもなお「肉や魚介は身体に悪い、菜食だけが本来のあり方」などと偏った考え方になることが不思議でなりません。また、ゲルソン療法のような肉食否定、完全菜食主義な考え方によく見られるのが「酵素」に過剰な期待を寄せていることです。人参ジュースの販売サイトを見ても「酵素が生きてるから身体に良い」など、非科学的な話が散見されました。

健康的な生活には肉も含めて栄養バランスを整え、生活習慣を改善することが大切です(参考:初めて「青汁 効果」で検索したら凄い効能ばかりで驚いた!)。一つの食材や栄養価に偏る食生活を送るのであれば、統合医療として専門家の指導の下で行わなければ危険だと思います。

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Hiro Takayama
Hiro Takayama
1980年生。東京農工大卒→上場企業→ベンチャー企業→家族経営ブログ通販。家族生活は田舎の方が便利だと分かり鹿児島に移住。豊かな自然とネットがあれば子育て以上に楽しいものはない。
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